――――
「ストライクスリー」
(ありゃー……)
「いやあついにこころちゃんが出てきたねー」
「向こうも2巡目に入って弦巻さんを温存する必要がなくなったんですね」
――――
試合前
「このルール相手が3巡目に入る前に4巡目に入ればさ。交代メンバーでワンサイドゲームにできると思わない?」
「? ちょっとよくわかりませんが」
「9番が透子ちゃんでしょ。それでこっちは1番から好きに代打を送り込める。瑠唯ちゃん、ひまりちゃん、巴ちゃん、私って具合に」
「なるほど。一方で相手はスターティングメンバーに出したいい投手は使い切ってるかもしれない」
「そうそう! うまくいけば大量得点。そのために先攻を取るよ!」
「でも相手の3巡目の1番打者――19人目が来る前に、こちらが4巡目の1番打者――28人目に到達してないといけないわけですよね。こちらが先攻を取るとはいえそんなにうまくいくでしょうか?」
「そういうシチュエーションになるかはわからないけど、こころちゃん、はぐみちゃん、お姉ちゃんがいるアドバンテージをひっくり返すにはやれることは全部やっておきたい」
「日菜さん、本気ですね……」
「えー、遊びは本気だから面白いんじゃん!」
――――
2回表終了時
「あの白金さん、やはり日菜は何か企んでいるような気がするんです」
「――このルール……先攻を取ったこと……この打線、もしかしたらこういうことかもしれません――」
「――なるほど。そううまくいくとは思いませんが。うまくいけば脅威ですね」
「弦巻さんを……ギリギリまで温存します。仮に弦巻さんの登板機会が無駄になっても……それぐらいの価値はあると思います」