誕生日パーティー後/山吹家ベランダ
(…)
prrrrr
「電話…香澄から?」
「もしもし、さーや。」
「もしもし、香澄。どうしたの?」
「ううん、ちょっと気になって。今何してる?」
「星を見てたんだ。」
「そっか。私も眠れないときとかよく星見るなー」
「まあ、今回は眠れないっていうより眠りたくない、って感じかな」
「…どうして?」
「こうやって香澄や皆と過ごせるのが楽しいからさ。今日もみんなが祝ってくれて。なんか、寝ちゃうのがもったいなく感じて…」
「何だか夜って色々変なこと考えちゃうね。あんまり気にしないで。」
「…でも、わかるよ。」
「…やっぱりそう?」
「私も不意に寂しくなることあるもん。」
「…でも、そういう不安は嫌いじゃないよ」
「…どうして?」
「こういう寂しさも、皆がいてこそのものだし。それに、そうやって星を見てるのは私だけじゃないってわかったし…」
「香澄?」
「ごめん、上手く言えないや。でも星は勇気をくれる気がするんだ。」
「…なら、香澄も星だよ。」
「香澄はいつも私達を導いてくれるからね。暗い夜でも、香澄のことはいつも絶対に見つけられる。」
「…えへへ。なんか照れるなあ。でもね、さーやが私を見つけられなくても、私は絶対にさーやを見つけるもん!これでバッチリでしょ?」
「あはは、分かってるよ。」
「じゃあさ、さーやは何かな! やっぱり私にとっても星かなー、って気がするんだけど」
「…それなら私は錨星とか…なりたいかな。」
「イカリボシ?」
「カシオペア座のことだよ。年中見られる星座らしくてね。いつも進むべき道を教えてくれる北極星の側で、その居場所を示すように浮かび続けるんだ。」
「…」
「私も、ずっと皆といられるように、香澄を支え続けるよ。」
「…ありがとう、さーや!」
「感動した」
「これからも一緒にバンド頑張ろうね!」
「ッたく、恥ずかしい事言っうなよな!」(涙目)
「!? あれ、皆いるの!?」
「さーや、今、外に出られる?」
「え、うん」
(階段を降りる)
ガチャッ
(店を出る)
「お、来たな」
「せっかくだから皆で星を見たいってことになったんだ」
「急な誘いになっちゃったけど、時間大丈夫かな?」
「…うん、大丈夫だよ。楽しみだね!」
「よーし、それじゃあ出発!」
「おー!」
「夜中に騒ぐな!」

「あはは!」