「この辺りから匂うわね」
「……しくしく……」
(事件の匂いとやらをたどってきたら、りみが泣いていた)
「りみ、どうしたんだ!?」
「牛込さん。もう安心してください。何があったか話してください」
「うぅ……。楽しみにしていたチョココロネが、いつの間にか無くなってしまったんです……」
「まさか盗まれてしまったというの!?」
「そうかもしれません……」
「なんということ。私が犯人を捕まえてみせます。まずは、状況を聞かせてください」
(いよいよ、まともな事件簿の雰囲気だ……)
(と言いたいところだけど、りみの口の周り、チョコクリームだらけじゃねーか!?)
(ぜってー、りみが無意識に食っちまっただけだろ……)
(いやいや、りみが泣いてるんだし、そんなことは……)
「それで、一緒にいたのは?」
「モグモグ……沙綾ちゃんと……モグ……モグみちゃんと……」
(チョココロネ食ってる!りみ、食ってるよ!なくなったはずのチョココロネをモグモグしてるよ!)
(なんで、あの二人は普通にやり取りしてんだ?私がおかしいのか!?)